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コンサルタント コラム

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第2回  ISOの規格要求事項-22012年4月掲載

≪ 力量 ≫

 定義は「知識及び技能を適用するための実証された能力」(ISO 9001、3.1.6)となりますが、このままでは意味がよくわかりません。
 私なりの言い方に変えれば、「組織のマネジメントシステムを維持、向上させる上で、従業員に求める能力」となります。  ISO 9001、6.2.2では「必要な力量が不足している場合には、その必要な力量に到達することができるように教育・訓練を行う」ことを求めており、且つ「教育・訓練の有効性を評価する」必要があります。
 まず、組織としては組織の戦略上、短期・中期・長期的な人材=力量を特定する必要があります。
 特定された短期・中期・長期的な力量に対して、現状の人材で対応可能か、教育訓練するのか、新たに採用するのか、外部委託するのか、現状とのギャップを明確にする必要があるでしょう。
 次に組織は、明確にしたギャップを埋めるために、短期・中期・長期的な「人材育成(採用)計画」を作成すると良いでしょう。その計画に沿って、教育訓練又は採用又は異動又は外部委託などの処置をすることになります。
 様々な処置の有効性をレビューした結果、組織戦略上の効果が十分でなければ、新たな「人材育成(採用)計画」が必要となるでしょう。
 また、獲得した力量を維持することも大事です。
 組織としては継続的能力開発(社内外の研修など)を提供することも、重要な取り組みとなるでしょう。

≪ 教育訓練 ≫

  「教育・訓練の有効性の評価とは、構築した教育計画が、ちゃんと計画通りに実行されたかを確認するだけでいいんだよ。教育の中身が良かったかどうかなんて、分るわけがない!」これは、ある審査機関のベテラン審査チームリーダーの言葉です。
  正直、唖然としましたが、この考えを審査の合間の冗談ではなく、各部門審査でも一通り披露していたので、持論なのでしょう。
  ここで要求事項の解釈を整理しましょう。
  有効性(effectiveness)とは、「計画した活動が実行され、計画した結果が達成された程度。」と定義付けられています。教育・訓練は、「その必要な力量に到達することができるように教育・訓練を行う」とありますので、つまり、『教育計画に従い教育訓練が行われ、教育訓練した結果として必要な力量にどの程度達したか、評価する』という解釈の方が一般的です。
  先程の審査員の方が言うように、教育計画の実行確認だけなら楽ですが、それだけでは、貴重な時間と費用をかけて人材育成する意味がありません。組織のマネジメントシステムをより強固且つ柔軟なものにするためにも、その礎となる人材の採用と育成は、組織の未来の明暗を分けます。言うのは簡単ですが、行う側は大変です。私はISO 29990(学習サービス)のコンサル実績もありますが、規格に転移(transfer)という言葉が出てきます。学習の転移(先行学習が後続学習に及ぼす効果)を試行錯誤して、これぞという有効な教育方法が継承されていれば安心ですが、皆様いかがでしょうか?
  効果的な教育方法は時代と共に変わります。なぜなら教わる側の基礎教育も家庭教育も、その時代の学習指導要領や時代背景の違う両親の教育を受けるのですから、世代間の人的資源の質に違いがあるのは当然と言えます。違いがあることを認めれば、あとは試してみるしかないと思います。
試行錯誤しながら、貴社にしかない効果的な教育メソッドを、是非構築していきましょう。

≪ 認識・自覚 ≫

教育訓練の続きで「認識」又は「自覚」(どちらも原文は、awareness)についてお話しします。

ISO9001要求事項、6.2.2d)項に
「組織の要員が、自らの活動のもつ意味及び重要性を認識し、品質目標の達成に向けて自らがどのように貢献できるかを認識することを確実にする」とあります。

また、ISO 14001要求事項、4.4.2項には
a.環境方針及び手順並びに環境マネジメントシステムの要求事項に適合することの重要性」
b.自分の仕事に伴う著しい環境側面及び関係する顕在又は潜在の環境影響、並びに各人の作業改善による環境上の利点」
c.環境マネジメントシステムの要求事項との適合を達成するための役割及び責任」
d.規定された手順から逸脱した際に予想される結果」
これらa~dを自覚させる、とあります。

更に、ISO 22000要求事項、6.2.2項には
「要員が、食品安全に貢献する際の、自らの活動のもつ意味及び重要性を認識することを確実にする」とあります。

これら全て、品質・環境・食品という対象が違うだけで、どれも従業員の動機付け又はモチベーション又はやる気をアップさせることを意図した要求事項と思います。何をやるにも目的(=意味・意図)がありますが、その目的を従業員が認識・自覚していなければ、いずれ不適合につながるでしょう。
会社のビジョン・理念・方針・目標etc、どれも一人一人の従業員に伝える意味があります。
社内システムの中で、この要求事項を確実に伝えられる場を用意しましょう。
外部審査で審査員が、この要求事項を聞くことは滅多にありませんが、内部監査で聞いてもよいかもしれません。
是非これらの要求事項を使って、仕事に対して意欲のある、元気な笑顔あふれる職場にして下さい。

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TBCソリューションズ コンサルタント 柏原 吉晴

柏原 吉晴
TBCソリューションズ 主任コンサルタント
(ISO / FSSC / 経営支援のコンサルティング実績 200社以上)


東京農工大学大学院生物システム応用科学研究科修了(農学修士)
2001年より、ホテル旅館向け経営コンサルティング及び衛生コンサルティングを手掛ける組織で、全国40社以上のホテル・旅館の人件費削減、厨房設計、バックヤード運営指導、ISO認証支援、及び食品衛生指導、浴場衛生指導を行ってきた。
2008年からは、株式会社TBCソリューションズで、ISO認証取得支援コンサルティング、ISO内部監査員養成研修、食品衛生コンサルティングなどを行っている。
また全国各地で、ISOや食品安全関連の講演活動も行っている。

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