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ISO 9001の基本的なQ&A

Q 品質マネジメントシステム(QMS)とは?

A  取引先や顧客の要求に合った仕様の製品/サービスを、安定して提供することができる仕組み(顧客重視のシステム)です。

PDCA※をまわしながら、方針や目標を達成できる継続的に改善し続けます。
※Plan(計画)・Do(実行)・Check(点検)・Act(改善)のこと。

Q ISO 9001とは?

A  ISO 9001には、品質マネジメントシステムに関する要求事項が定められています。

品質マネジメントシステムを構築し運用する際の基本事項として、組織がやるべきことを定めています。これらのやるべきことを“要求事項”といい、「~しなければならない」と表現されています。

Q JIS Q 9001とは?

A  JIS規格は、Japanese Industrial Standardsの略で、『日本産業規格』といいます。JISは多数の部門に分類されており、土木及び建築、一般機械、電気・電子、管理システムなどそれぞれ分野に応じてアルファベットと数字が付与されています(表記例: JIS Q 9001)。

ISOの原文は英語、フランス語、ロシア語で作成されますが、日本国内での使用を円滑にするために、技術的内容及び規格票の様式を変更することなく日本語に翻訳され、JISとして発行されています。

翻訳されたJISは、原語で作成されたISOと同じ内容であると認められており、国際整合化が図られています。

Q 品質マネジメントシステム≒ISO 9001

A  ISO 9001は品質マネジメントシステムに関する基本事項を規定しているだけです。ISO 9001に基づいて品質マネジメントシステムを構築すれば、組織の期待する結果が得られるわけではありません。

品質マネジメントシステムを構築し運用する上で重要なのは、組織の目的や顧客満足を達成するために、ISO 9001の基本事項を基礎に、どのような仕組みを積み上げていくかを組織が知恵を絞り作り上げ、継続的に改善していくことです。

ISO 14001の基本的なQ&A

Q 環境マネジメントシステム(EMS)とは?

A  組織や事業者が、その運営や経営の中で自主的に環境保全に関する取組を進めるにあたり、環境に関する方針や目標を自ら設定し、これらの達成に向けた仕組みを「環境マネジメントシステム」といいます。

PDCA※をまわしながら、方針や目標を達成できる継続的に改善し続けます。
※Plan(計画)・Do(実行)・Check(点検)・Act(改善)のこと。

Q ISO 14001とは?

A  ISO 14001には、環境マネジメントシステムに関する要求事項が定められています。

環境マネジメントシステムを構築し運用する際の基本事項として、組織がやるべきことを定めています。これらのやるべきことを“要求事項”といい、「~しなければならない」と表現されています。

Q JIS Q 14001とは?

A  JIS規格は、Japanese Industrial Standardsの略で、『日本産業規格』といいます。JISは多数の部門に分類されており、土木及び建築、一般機械、電気・電子、管理システムなどそれぞれ分野に応じてアルファベットと数字が付与されています(表記例: JIS Q 14001)。

ISOの原文は英語、フランス語、ロシア語で作成されますが、日本国内での使用を円滑にするために、技術的内容及び規格票の様式を変更することなく日本語に翻訳され、JISとして発行されています。

翻訳されたJISは、原語で作成されたISOと同じ内容であると認められており、国際整合化が図られています。

Q 環境マネジメントシステム≒ISO 14001

A  ISO 14001は環境マネジメントシステムに関する基本事項を規定しているだけです。ISO 14001に基づいて環境マネジメントシステムを構築すれば、組織の期待する結果が得られるわけではありません。

環境マネジメントシステムを構築し運用する上で重要なのは、組織の目的や環境保全のために、ISO 14001の基本事項を基礎に、どのような仕組みを積み上げていくかを組織が知恵を絞り作り上げ、継続的に改善していくことです。

ISO 22000、FSSC 22000 の基本的なQ&A

Q 食品安全マネジメントシステム(FSMS)とは?

A  顧客又は消費者に安全な食品を提供することを目的とした、食品関連組織による経営全体の安全管理の仕組みです。

PDCA※をまわしながら、方針や目標を達成でき、仕組みを継続的に改善します。
※Plan(計画)・Do(実行)・Check(点検)・Act(改善)のこと。

Q ISO 22000とは?

A  ISO 22000は、2005年にISO(国際標準化機構)から発行された、食品安全マネジメントシステムに関する国際規格で、要求事項というものが定められています。

食品安全マネジメントシステムを計画し、実施し、運用し、維持し、更新する際の組織がやるべきことを定めています。
これらのやるべきことを“要求事項”といい、「~すること」と表現されています。

Q FSSC 22000とは?

A  FSSC 22000は、ISO22000とPAS又はISO/TS22002に基づいた食品安全マネジメントシステムに対する認証スキームで、オランダの食品安全認証財団(FFSC:The Foundation of Food Safety Certification)によって、GFSIに承認されることを目的に開発されました。

認証カテゴリーとして、A(農業)、C(腐敗しやすい動物性製品)、D(腐敗しやすい植物性製品)、E(常温での長期保存品)、F(飼料)、L(生化学製品)、M(食品包装材料)があり、それぞれISO22000に、ISO/TS22002-3(農業)、ISO/TS22002-1(食品製造)、PAS222(飼料)、ISO/TS22002-4(食品容器)、及び追加要求事項(Appendix IA)を組み合わせています。

既にISO22000を取得済みの企業であれば、ISO/TS22002又はPASに取り組むことによって、FSSC22000を認証できます。

Q ISO/TS22002とは?

A  ISO/TS22002は、BSI(英国規格協会)によって開発されたPAS220シリーズに基づいて発行された国際規格です。食品安全ハザードを管理することを補う目的である前提条件プログラム(PRP)を確立、実施、維持するための要求事項を規定しています。

独立して使用されることを意図しない技術仕様書(TS)です。

現在、ISO/TS22002-1(食品製造)、ISO/TS22002-2(ケータリング)、ISO/TS22002-3(農業)、ISO/TS22002-4(食品包装容器製造)が発行済みです。今後、食品輸送や飼料製造、及び食品機械製造などのISO/TS22002も発行予定です。

Q 食品安全とは?

A  食品が、組織が意図した顧客又は消費者に調理又は食される時に、消費者に食品事故や食中毒などの危害をもたらす原因とならないことを言います。

食品安全マネジメントシステムは、あくまでもこの食品安全に焦点を当てたシステムとなっています。

Q 食品安全ハザードとは?

A  健康へ悪影響をもたらす可能性がある、食品中の生物的・化学的若しくは物理的物質、又は食品の状態をいいます。

よって、健康への悪影響の無い物質又は状態は、食品安全マネジメントシステムが取扱う 範囲外となります。しかしながら、実際のところは品質上の問題や、法令上の問題は、 ハザードと同様の認識を以て、組織として対応することが望ましいと言えます。

代表的な食品安全ハザードとして、生物(食中毒菌、ウイルスなど)、化学(残留農薬、重金属、アレルゲンなど)、物理(金属異物、ガラス、プラスチックなど)があります。

Q ISO 22000、又は、FSSC 22000を認証取得したいのですが、どのように取り組めばよいですか?

A  まず、ISO22000又はFSSC22000(食品安全マネジメントシステム)を認証取得するためには、大きく3ステップあります。

「1ステップ」・・・食品安全マネジメントシステムの構築
(1)自社製品・サービスにおける食品安全上の仕組みを作り、必要な書類を整備します。
(2)代表的な書類として、食品安全方針、食品安全マニュアル、一般衛生管理手順(前提条件プログラム)、HACCPプラン、検証プラン、不適合製品管理手順、緊急事態対応手順、製品回収手順、内部監査手順などがあります。
(3)上記の書類に付随して存在する帳票類を整備します。

「2ステップ」・・・食品安全マネジメントシステムの運用
(1)1ステップの構築文書に従い、実際に仕事をします。
(2)仕事をした結果、帳票類に記録します。
(3)検証や内部監査、製品回収訓練などを実施します。
(4)様々な食品安全マネジメントシステムの取り組みの成果を、トップに報告します。(マネジメントレビュー)
(5)運用中に発生した諸問題は、適宜、是正処置します。

「3ステップ」・・・ISO22000規格の受審
(1)前もって、審査機関と契約し、ISO登録審査を受審します。
(2)審査指摘事項に対して、是正処置を実施します。

審査指摘事項の是正処置後、1~2か月後に、祝!認証取得、登録証が届きます。

上記が認証までの基本の流れですが、細かい点で多岐にわたる要求事項への理解および対応が、大変重要となります。
1ステップ及び2ステップは、私たちのようなコンサルティング会社が、効率よく、且つ確実に、マネジメントシステムの構築と運用をサポートいたします。
3ステップは、審査機関との取り組みとなり、審査指摘事項の是正処置対応が必要となります。

フードチェーン(食品関連)の各組織とその事業内容は多岐にわたります。
当然、それぞれの食品安全マネジメントシステムの認証取得は可能ですが、
通常の食品製造業以外の組織は、規格への深い理解がより不可欠となります。
自力で取り組まれている組織も多くあります。
その場合は、食品安全マネジメントシステムに精通されている方のアドバイスが不可欠となるでしょう。

Q フードチェーンとは?
A  第一次生産から消費まで、いわゆる「from farm to fork」(農場から食卓まで)に係るすべての段階とそのつながりを指します。食の安全は、食品製造や包装資材の製造、食品流通や保管、小売店での販売など、関わる全ての組織、つまりフードチェーン全体で食の安全に取り組むことが重要とされています。
Q 最終製品とは?
A  組織によって、それ以上の加工又は変更がなされない製品を指します。FSMSではフードチェーンの各組織が、最終製品の安全性を確保することが求められます。包装資材メーカーなら容器の安全、飼料メーカーなら飼料の安全、食品製造業であれば加工品の安全、配送業者であれば荷物の安全、小売店であれば仕入品の安全を維持することが求められます。

ISO 39001の基本的なQ&A

Q 道路交通安全マネジメント(RTSM)とは?

A  交通事故の死者や重大な負傷者を減らすことを目的とした、輸送関連組織による安全管理の仕組みです。

交通事故による死者数は全世界で毎年130万人以上、負傷者数は5,000万人以上発生しており、2050年までに7,500万人に増えると推測されています。
国連は「道路交通安全10カ年行動計画(2011~2020)」を策定し、今後10年間での道路交通死傷者を500万人減少、重傷者数を5000万人減少、5兆ドルの損失防止を目指しており、道路交通安全マネジメントの必要性が指摘されています。

国際規格であるISO39001(道路交通安全マネジメントシステム)や、運輸安全マネジメント制度や、Gマーク制度などが該当します。

Q ISO 39001とは?

A  2012年にISO(国際標準化機構)から発行された、道路交通安全マネジメントシステムに関する国際規格です。

規格名は、Road traffic safety (RTS) management systems ? Requirements with guidance for use(道路交通安全マネジメントシステム ? 要求事項及び利用の手引き)

対象組織は、道路交通安全(人・道・車)に関わっている幅広い組織で、公私を問わず、運輸会社、駐車場管理会社、自動車メーカー、道路の清掃会社、救急医療機関、道路管理当局、国・地方自治体となります。

道路交通安全マネジメントシステムを計画し、実施し、運用し、維持し、更新する際の組織がやるべきことを定めています。これらのやるべきことを“要求事項”といい、「~しなければならない」と表現されています。

Q 運輸安全マネジメント制度とは?

A  2005年に発生した運輸事業者におけるヒューマンエラーを共通因子とした事故・トラブルを契機に、運輸事業者自らが経営トップから現場まで一丸となった安全管理体制を構築することにより、組織内部における安全意識の浸透・安全風土の醸成を図ることを目的に、2006年に、国土交通省が導入した評価制度です。

国土交通省の評価担当者による経営トップ及び安全統括管理者等の経営管理部門へのインタビューと文書・記録類の確認を通じ、事業者が構築した安全管理体制の更なる向上に寄与するため、改善の余地のある事項について助言を行います。

助言は、保安監査のような処分につながるものではなく、事業者において、実情にあった方法で輸送の安全性を向上するための自主的な取組みを促すものです。

「計画、実行、検証、改善」のPDCAサイクルを採用しています。

Q Gマーク制度とは?

A  公益社団法人全日本トラック協会による、貨物自動車運送事業者向けの安全性評価事業で、トラック運送事業者の交通安全対策など、事業所単位で安全性の取り組みを正当に評価し、一定の基準をクリアした事業所を認定し、公表する制度です。

貨物自動車運送事業安全性評価事業は、利用者がより安全性の高い事業者を選びやすくするとともに、事業者全体の安全性の向上に対する意識を 高めるための環境整備を図ることを目的としています。

運輸安全マネジメントに対する取組状況事項に係るチェックリストや、安全性に対する取組の積極性事項に係るチェックリストがあります。

Q 道路交通安全とは?

A  道路利用者の死亡、又は重大な負傷に影響を与える、又はその可能性のある、道路交通衝突事故又は他の道路交通インシデントに関連する条件及び要因をいいます。

道路上での衝突事故や接触事故、あるいはニアミスなどを引き起こす可能性のある要素として、道路、車両、道路上の通行人・作業員、又は雷や動物など、構成要素および外部要素があります。

Q RTSパフォーマンスファクターとは?

A  組織が採用又は働きかけができ、且つ組織が道路交通安全への貢献度を測定できる要因をいい、リスク暴露ファクター、最終安全成果ファクター、中間安全成果ファクターからなります。

例えば、リスク暴露ファクターは、移動距離、交通量、製品・サービスの量、最終安全成果ファクターは、死亡及び重傷者数、中間安全成果ファクターは、道路設計、安全速度の設定、車両の種類や利用者に適切な道路利用、シートベルト装着、飲酒運転、運行計画、車両安全性、免許、事故時の応急手当などが該当します。

ISO 45001の基本的なQ&A

Q 労働安全衛生マネジメントシステム(OH&S MS)とは?
A  自社の特性に応じた、管理すべき労働安全衛生上の課題(安全上の危険源や健康上の危険源)を明確にし、管理するための体系的な仕組みです。他のISOマネジメントシステムと同様に、PDCAサイクルを採用しており、労働安全衛生に関する方針、目標を達成できるよう継続的に改善します。
英語はOccupational Health and Safety Management Systemなので、OH&S MSと略します。
Q ISO 45001とは?
A  OH&S MSを構築し運用する際の基本事項として、組織が「やるべきこと」を定めています。これらの「やるべきこと」を要求事項といいます。
OHSAS 18001のISO化に伴って、2015年に改訂されたISO 9001及びISO 14001と同様に「ISOマネジメントシステム規格の共通要素」が採用されました。
OH&S MSの正当性は、労働災害が減少したというパフォーマンス(実績)だけでなく、「何に基づいて構築され、運用されているか」です。ISO 45001を採用し、第三者認証を得ることで、国内外の取引先や従業員からの信頼をより一層得ることができます。
Q OHSAS 18001とは?
A  OHSASは「Occupational Health and Safety Assessment Series」規格の略であり、日本語では、「労働安全衛生審査シリーズ」と訳されています。この規格は英国規格協会(BSI)が、開発した労働安全衛生マネジメントシステム規格のBS 8800をベースに、各国の標準化に係わる団体や認証機関など13機関の支援を受け、「OHSAS 18001」として1999年に発行されました。
OHSAS 18001のISO化が2013年に決定したのを受け、ISO 45001が2018年3月に発行されました。これに伴い、OHSAS 18001は2021年3月に失効します。
Q JIS Q 45001とは?
A  JISはJapanese Industrial Standardsの略で、『日本産業規格』といいます。ISOの公式言語は英語、フランス語、ロシア語です。日本は英語を翻訳しJIS規格に制定しています。
ISO 45001を日本語に翻訳したものがJIS Q 45001です。JIS Q 45001はISO 45001と同じ内容であると認められており、国際整合化が図られています。
Q JIS Q 45100とは?
A  JIS Q 45100はJIS Q 45001に「安全衛生活動」を追加した要求事項です。日本(JIS)固有の規格です。
日本企業が従来から取り組んでいるKY(危険予知)活動、5S活動、ヒヤリ・ハット活動といった独自の安全衛生活動が、JIS Q 45001の要求事項に関連してJIS Q 45100に取り入れ作成されました。
(弊社の内部監査員養成研修ではJIS Q 45100の解説はございません)
Q 「リスク及び機会」とはなんですか
A  ISOでは、リスクを「不確かさの影響」と定義しています。機会の定義は明確にしていませんが、「良い結果につながる影響」と考えるとよいでしょう。
ISO 45001では、次のようにリスクと機会を細分化し、評価し、取組むべき課題を決定することを求めていることです。
・労働安全衛生のリスク
例)無知による危険源への接近、接触による負傷
力量不足による判断ミス、機器の取扱ミス
安全設備の設備不良による機能不全
・労働安全衛生の機会
例)単調な労働、危険な労働に従事する時間を減らす
5S、ポカヨケ、チョコ停の徹底
施設移転、新しい設備の導入、作業手順の見直し  など
・労働安全衛生マネジメントシステムのリスク
例)組織内の専門家の不足
製造物の変更(スマホの急激な普及・技術の進歩による製造工程の大幅な変更など)
・労働安全衛生マネジメントシステムの機会
例)プロジェクトチームを作って化学物質リスクアセスメントのプロセスを改善する。
コンサルタントの指導を受けて、内部監査のやり方を改善する。
Q 危険源とは?
A  危険源(hazard)は「負傷及び疾病を引き起こす潜在的根源」です。
例)負傷の原因になるもの:回転体、鋭利な刃物、高温の物体など
疾病の原因になるもの:化学物質、粉じん、騒音、いじめ、ハラスメントなど
危険源が適切に管理されている場合はリスクが少なく、逆に、危機源か適切に管理されていない場合はリスクが高い、と表現します。

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