8 営業優先
以下の事象が現場で確認される場合は注意が必要です。
・営業部門が工程能力を無視した仕様の設定を行っていた。
・受注が多く、管理業務がタイムリーに回らない状況があった。顧客クレームへの対応の遅れ、
記録類の遅れなど、おそらく受注量に対して人員不足か、管理業務が複雑化しているケースが
あり改善がうまく回っていない。
・営業部等から、例えば、生産計画・納品、品質規格に対して無理な要求を強いられていた。
・納期を優先し、検査結果を改ざんして出荷した。
・顧客重視のために営業部門の力が強すぎ納期優先になっている。
内部監査では、以下の事項を確認するとよいです。
・受注判断に設計・開発部門、製造部門が参加し、コミットメントを満たす能力があることが
確認されているか。
・製品仕様書で設定した製品規格の根拠が製品設計所などで確認できるか。
・見積仕様書、見積書等に設計・開発部門、製造部門の責任者の承認が確認できるか。
・生産計画の変更が多発していないか。変更により、必要な情報(製品設計書等)、人員、資材、
原料等に不備が生じていないか。
・製造工程中の製品不良率(歩留まり)、事故/トラブルの発生件数に変化はないか。
・緊急移動、門前待機の手順が決められているか。その場合の承認者はだれか。納品許可の連絡
が来てから納品しているか。
・物流トラブルの記録を確認し、納品時における顧客クレームの内容と件数の変化を確認する。
・顧客が望む価値を提供するという顧客重視、品質重視、コンプライアンスを経営層がしっかり
発信しているか。
・その発信を社員に理解・徹底させる仕組みがあり、社員が認識しているか。
・マネジメントレビューのインプットに顧客重視、品質重視、コンプライアンスの状況はあるか。
適切なアウトプットはあるか。
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※メルマガで配信したコラムを修正・加筆したものです