3.9 力量(competence)
定義:
意図した結果を達成するために、知識及び技能を適用する能力。
解説:
人的リスクを最小化するため、力量のある人に業務を任せることを規格は提言しています。定義にもあるように、良い仕事をするために必要な知識と技能を習得している状態です。ある特定の業務をするために、最低限度、知っておくべきこと(知識)、できなければいけ
ないこと(スキル)です。
換言するならば、力量は「一人前の条件」です。部下や後輩に業務を依頼する際、「一人前だから安心して業務を任せることができる」「半人前だからフォローが必要だ」ということを想定していると思います。一人前の条件をしっかり決めることで、良い成果を組織全体で達成することができます。
半人前を一人前に仕上げるために、教育訓練を行います。一人前の人材を育成できない場合は、社外から一人前の人材を雇用または契約します。
力量の明確化の手段として、スキルマップを作成している組織もあるかと思いますが、一人前の人材として安心して業務を任せることができるか、という観点で再点検されることをお勧めします。
※メルマガで配信したコラムを修正・加筆したものです