用語解説12「継続的改善」

3.12 継続的改善(continual improvement)

定義:

パフォーマンスを向上するために繰り返し行われる活動 

 

解説:

定義では継続的改善の対象をパフォーマンスの向上としており、具体性がありません。

附属書SLの共通テキストでは、以下の箇条で継続的改善を用いています。

  • 5.1 リーダーシップ及びコミットメント

  -継続的改善を支援する

  • 5.2 方針

d)マネジメントシステムの継続的改善へのコミットメントを含む

  • 6.1 リスク及び機会への取組み

-継続的改善を達成する

  • 7.1 資源

・・・継続的改善に必要な資源を決定し…

  • 9.3.2 マネジメントレビューへのインプット

e)継続的改善の機会

  • 9.3.3 マネジメントレビューの結果

・・・継続的改善の機会、及び…

  • 10.1 継続的改善

マネジメントシステムの適切性、妥当性及び有効性を継続的に改善しなければならない

 

マネジメントシステムは、方針や目標を達成するための活動を定めた仕組みです。

変化するニーズに対応するため、組織の経営課題を達成するためには、何らかの形で改善

活動を続ける必要があります。現状維持(足踏み状態)では、方針や目標の達成は困難です。

 

ちなみに、原文ではcontinualという単語を用いています。類義語にcontinuousがあります。

continuousは「途切れない」という意味合いがあるため「断続的」と訳される場合が多いです。

紛らわしいですが、違いは以下のとおりです。

continuous →→→→→→→→ と物事が絶え間なく続くイメージ

continual  →→→ | →→→ | →→→  と途切れながら続くイメージ

継続的改善は短期的な取組みではありませんので、経営戦略の実現に向けて中長期的に取り組むことをお勧めします。

※メルマガで配信したコラムを修正・加筆したものです