3.17是正処置(corrective action)
定義:
不適合(3.16)の原因を除去し、再発を防止するための処置
解説:
不適合(または好ましくない状況)の原因を除去することにより、その不適合の再発の防止を確実にすることが是正処置です。
ポイントは不適合の原因の特定にあります。原因の特定が浅かったり、見当違いの事象を原因に特定すると、是正処置をしても効果はありません。
内部監査では、原因分析の力量のある人が原因分析を行っているかどうかを確認することをお勧めします。力量のない人による原因の分析結果に基づく是正処置は信頼性が低いです。
是正処置によく似た用語に「修正(correction)」があります。附属書SLでは、定義がありませんが、9001では「不適合の除去」と定義されています。応急処置と同じような意味合いになります。
共通テキストでは、「不適合の原因を除去するための処置をとる必要性を評価する」と規定されてることから、全ての不適合に対して是正処置を実施することが求められていません。(修正は全ての不適合に対して実施します)」
修正と是正処置の違いを正しく理解しメリハリのある運用していくことで、効果的なマネジメントシステムが実現します。
※メルマガで配信したコラムを修正・加筆したものです