3.19測定(measurement)
定義:値を決定するプロセス(3.8)
3.20監視(monitoring)
定義:システム、プロセス(3.8)又は活動の状況を明確にすること
解説:
測定は数値で判定する活動であるのに対し、監視は状況やパフォーマンスを評価することです。
附属書SLの共通テキストでは、以下の箇条で監視・測定が用いられています。
6.2 ×××目的及びそれを達成するための計画策定
9.1 監視、測定、分析及び評価
9.3.2 マネジメントレビューへのインプット
箇条6.2では、(実行可能な場合)測定可能である。としており、必ずしも目的または目標の数値化が求められてはいません。
目的または目標の進捗状況は箇条9.1の要求事項に基づいて評価し、その結果をマネジメントレビューのインプット情報(箇条9.3.2)としてトップマネジメントに報告します。
目的・目標の達成状況をトップマネジメントが評価することから、数値化できない場合は、できたかできないかを判定する基準や進捗状況を測定する指標の設定が望まれます。
余談ですが、監視の翻訳は規格によって違いがあります。
労働安全衛生マネジメントシステムの日本語版JIS Q 45001では、monitoringを監視と翻訳せず「モニタリング」と記載しています。理由は、監視と翻訳すると「作業環境の監視」をすればよいと誤った解釈を防ぐためとのことです。
45001に限らずISOを翻訳しJISを作成する際、規格間で微妙に翻訳が異なる事例はいくつか存在します。その違いを議論することに意味はないので、原文を見て意味を理解し、サラっと受け
流すのがよいです。
※メルマガで配信したコラムを修正・加筆したものです