附属書SL箇条解説 6.1 リスク及び機会への取組み

6 計画策定

6.1 リスク及び機会への取組み

XXXマネジメントシステムの計画を策定するとき、組織は、4.1に規定する課題及び4.2に規定する

要求事項を考慮し、次の事項のために取組む必要があるリスク及び機会を決定しなければならない。

-XXXマネジメントシステムが、その意図した結果を達成できるという確信を与える。

望ましくない影響を防止又は低減する。

継続的な改善を達成する。

 

組織は、次の事項を計画しなければならない。

a)上記によって決定したリスク及び機会への取組み

b)次の事項を行う方法

その取組のXXXマネジメントシステムプロセスへの統合及び実施

その取組の有効性の評価

 

解説:

附属書SLの目玉であるリスク及び機会。

定義をしっかり把握することで、箇条6.1の内容が理解できます。

リスク及び機会に関しては、以前のメルマガでも解説しました。

HPにも掲載しておりますので、詳細はこちらをご覧ください。

https://tbcs.jp/column/2025/02/25/%e7%94%a8%e8%aa%9e%e8%a7%a3%e8%aa%ac7%e3%80%8c%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%82%af%e3%80%8d/

 

「リスク及び機会」は分けて考えるのではなく、熟語として捉えると分かりやすいです。

4.1で規定した課題、4.2の要求事項を考慮(じっくり検討)した上で、取組む必要のある課題(すなわち重点課題)を決定するというストーリーです。

その際、なんでもかんでも重点課題に取上げると分かりにくいので、3つの切り口に関連のある重点課題を決定します。

意図した結果を達成するための重点課題

リスクを回避するための重点課題

継続的改善のための重点課題

 

重点課題を決定したら、実行計画を策定します。その際、

-XXXマネジメントシステムの枠組みを用いてどのように事項するのか

例)目標設定、教育訓練、手順書作成、監視、緊急事態対応など

有効性評価の方法

例)コミュニケーション、内部監査、マネジメントレビューなど

 

可能であれば、組織の経営戦略や事業計画とリンクさせ、マネジメントシステムと一体化させた計画づくりが望まれます。

※メルマガで配信したコラムを修正・加筆したものです