附属書SL箇条解説 4.1組織の状況

4 組織の状況
4.1 組織及びその状況の理解
組織は、組織の目的に関連し、かつXXXマネジメントシステムの意図した結果を達成する組織の
能力に影響を与える、外部及び内部の課題を決定しなければならない。
組織は、気候変動が関連する課題かどうかを決定しなければならない。

解説:
組織の事業計画と乖離したマネジメントシステムの運用を避けるため、組織の目的に関連した
マネジメントシステムの成果を明確にすることを求めています。

外部および内部の課題を決定する意図は、「組織の状況を理解するため」です。精緻な分析は
求められていません。課題の原文“issue”は、組織にとって重要な話題、討論や議論のため
の問題、又は変化する状況を言います。

附属書SLの改訂により、「気候変動に関する課題」が追加されました。気候変動への対応を検討
する際は「緩和」と「適応」に分け、気候変動に取り組む方向性を整理することをお勧めします。
(気候変動に関しては、次のHPをご参照ください。https://tbcs.info/neo/r.php?b10ovcivgaf)

また、箇条4.1は文書化した情報が求めらていないので、必ずしも検討した課題を記録として残す
必要はありません。役員会などで組織の課題を議論している場合、その議事録が該当します。
ISOのために記録を作成する必要はありません。

組織の課題は、マネジメントレビューのインプット情報としても議論されますから、マネジメント
レビューの記録の中で、組織の課題を整理することもできます。

拡大解釈をせず、組織の実態に合わせて箇条4.1の取り組み方法を決めることをお勧めします。

※メルマガで配信したコラムを修正・加筆したものです