5.2 方針
トップマネジメントは、次の事項を満たすXXX方針を確立しなければならない。
a)組織の目的に対して適切である。
b)XXX目的の達成のための枠組みを示す。
c)適用される要求事項を満たすことへのコミットメントを含む。
d)XXXマネジメントシステムの継続的改善へのコミットメントを含む。
XXX方針は、次に示す事項を満たさなければならない。
-文書化した情報として利用可能である。
-組織内に伝達する。
-必要に応じて、利害関係者が入手可能である。
解説:
マネジメントシステムは、方針と目標を達成するための仕組みです。トップの想いを込めて方針を作成することが重要です。
a)とb)に「目的」という用語が登場しますが、原文が異なるため注意深く解釈する必要があります。
a)の目的の原文はpurposeです。組織の事業目的、経営戦略の達成に寄与する方針の設定を想定しています。
b)の目的の原文はobjectiveです。定義は「達成する成果」なので、いわゆる「目標」です。
後半の箇条書きは方針の取扱いを規定しています。
方針は文書化し、組織内に伝達します。可能であれば、理解し、方針の実現に向けた行動を促すことが望まれます。
利害関係者が入手可能というのは、方針の情報公開を想定しています。必要に応じて、とあるのは、営業機密に抵触する可能性を考慮しているためです。
方針は更新可能な文書に分類される情報なので、経営戦略の変化に応じて見直すことをお勧めします。
※メルマガで配信したコラムを修正・加筆したものです