9 ストロングポイント

9 ストロングポイント

監査所見の一つである「ストロングポイント(良好点)」について説明します。
多くの組織では、内部監査中に確認できた良好点があれば、ストロングポイントとして指摘をしていると思います。

内部監査のガイドラインのISO 19011でも「内部監査報告には、特定された優れた実践事例を含めることが
望ましい」としています。

内部監査というと、どうしても悪いところを探すというイメージがありますが、意識して良好点を探すことで内部監査
の進め方(例えば被監査者との接し方、監査証拠の収集の仕方など)が変わります。

毎回同じような良好点になる可能性があり、毎回異なる良好点を探すのが負担になるという悩みも多く耳にします。
良好点にはグレードを設けることで、被監査者の動機づけにもなるし、また、品質目標にもなり得ます。
例えば、「内部監査で良好点Sの指摘を3件以上!」など

良好点を特定するコツは、なんとなく良い取組み、ではなく「優れた実践事例」であることを意識することです。
たとえば、「5Sが徹底している」ではなく、どの程度徹底しているのか、どのような工夫をしたから徹底されたのか、
従業員はどんなことに意識して5Sを推進しているのか、といった具体例を特定すると良いです。
それらが具体的なノウハウ(組織の知識)となり、組織に還元されるのが望ましいです。

※メルマガで配信したコラムを修正・加筆したものです