9 有効性

9 有効性

ISOでは、有効性(effectiveness)を次のように定義しています。
「計画した活動を実行し、計画した結果を達成した程度」

ISOマネジメントシステムは、PDCAを採用していますので、C(評価)をしっかり行って
A(改善)につなげることを意図しています。

適合性が「計画した活動を実行しているか」であるのに対し、有効性は「達成しているか」
を評価する考え方です。

内部監査においても、組織の規定に適合した活動が行われているか、だけでなく、達成して
いるかに注目すると良いです。

例えば、作業手順書がある場合、作業手順書の目的(何のために作業手順書を作成したか)を
理解することから始めます。作業手順書の目的には、不良を減らす、作業を効率よくする、
技術継承、標準化など様々なものが想定されます。どの目的を達成することにフォーカスして
作業手順書が作成され、使われることを期待されているのか、ここが大事です。

仮に、作業手順書の目的が「不良を減らす」であるならば、内部監査員は不良の発生件数に着目し、
実態を確認します。不良が減っていることが確認できれば、その作業手順書は「有効である」と
評価することができます。

ISOマネジメントシステムは、目的志向なので、内部監査員は「目的または目標」を頭名の中で
想像しながら内部監査をされると良いです。

※メルマガで配信したコラムを修正・加筆したものです