6 被監査者の準備

6 被監査者の準備

内部監査にはいくつかの制約条件があります。「監査証拠の収集に限界がある」はその一つです。
内部監査員は監査証拠の収集をする際、被監査者のPCやサーバーへ一方的にアクセスしたり、
被監査部署の書庫や机の引出しを勝手に開けることはありません。

被監査者がごまかしたり、改ざんした監査証拠を提出した場合、内部監査員はそれを
受け入れざるを得ません。ISO取得企業で不正がつきない原因の一つでもあります。

良い内部監査を実現するためには、被監査者の協力が不可欠です。
具体的には、被監査者は次の準備をすることをお勧めします。
・監査目的を理解し、監査証拠を準備する。
・内部監査員と共に監査目的の達成に焦点を当てた行動をする。
・自部署の監査基準に問題がないか、自ら精査する。
・現場の従業員が説明責任を果たすことができるよう教育をする。
・自部署の課題(リスク及び機会)にもれがないか、変化がないかレビューする。
・トップや利害関係者からのニーズや期待を整理する。

可能であれば、事前に内部監査チェックリストを被監査者に渡し、セルフチェックをしてもらう
と良いです。自信のある項目は〇、自信のない項目は△など自己評価してもらい、△の項目
を中心に内部監査することでメリハリのある監査が実現できます。

※メルマガで配信したコラムを修正・加筆したものです