「監査が機能しない」への回答

無料セミナー「ISOマネジメントシステムと内部監査の基礎」では、次の質問をいただきました。
①有効性監査が機能しない
②改善の提案を被監査者が受け入れない
③センスを力量に含めてよいか

セミナーの中でも回答したのですが、あらためてメルマガで回答します。
今回は、「①有効性監査が機能しない」について回答します。

ご質問は、内部監査で有効性監査に取り組んでいるが、うまくいっていないため、どうしたらよいかというものでした。
以下、回答を述べます。

有効性監査に限らず、内部監査は被監査者と内部監査員の協同作業という認識が大事です。
なぜならば、監査証拠をもっているのは被監査者だからです。したがって、内部監査の質は被監査者の力量に比例します。

マネジメントシステムが有効に機能していることを説明するのは被監査者の責任です。
内部監査員も、どのような状況が確認できれば有効であると判断できるのか、自分なりの答えを持っている必要があります。

有効性監査を機能させるためには、
①事前に監査目的や監査項目を被監査者に伝え、準備してもらうこと
②被監査部署にどのようなマネジメント上の課題があるのかを内部監査員が事前に調査すること
③改善事項について、被監査者と協議して決定すること
が重要です。

有効性監査をとおして、何を達成したいのか、何を改善したいのか、何を明確にしたいのかについて共通の認識を持つことからはじめてはいかがでしょうか。

※メルマガで配信したコラムを修正・加筆したものです